【新唐人2017年5月13日】
2015年7月の人権派弁護士一斉検挙で逮捕された著名弁護士の李和平氏が、国家保安員に伴われて北京の自宅へ返されました。2年弱にわたって拘留されていた李氏は拷問などの被害に遭っていないのだろうかと心配する声が上がっています。
北京の弁護士、李和平氏は5月9日の午後、国家保安員に伴われて突然帰宅しましたが、事前に家族への通知はありませんでした。李氏は4月28日に天津第二中級裁判所で懲役3年、執行猶予4年の判決を受けており、李氏が釈放されたのはちょうど10日間の控訴期間が終わった時でした。
李氏が2015年7月10日に逮捕されてから今月9日に釈放されるまでの669日間、家族は李氏に会える日を待ち望んできましたが、李氏の妻の王峭岭(おう しょうれい)さんは帰宅した李氏を見た時、李氏本人だとは思えないほど変わり果てていたと言います。
李和平弁護士の妻 王峭岭さん:「はじめ娘は父親だと気づきませんでした。2年前にいなくなった時とは全く変わり果てた姿で帰ってきたので、私でも夫だと分かりませんでした。夫が帰宅した時、私は外出中でネットで夫の写真が送られてきました。でも写真に写っている誰が夫なのか見分けがつきませんでした。それでこれが夫なのだとやっと気づいた時、本当に驚きました。」
ネットに上がった写真やビデオを見ると、李氏は真っ白な短い髪をしており、以前と比べて痩せていることがはっきりと確認できます。王さんは、もっと痩せていた時があったと話します。
李和平弁護士の妻 王峭岭さん:「夫が言うには、もともと63~65キロあった体重が、執行猶予を言い渡された時にはわずか50キロしかなかったそうです。判決に対する10日間の控訴期間中、公安が準備したリゾート施設に滞在しよい食事を与えられたため、5キロほど太ったそうです。とは言っても、本当に痩せてしまいました。髪の毛も真っ白で、15歳くらい年を取ってしまったように見えます。」
ツイッターでは李弁護士を気遣うコメントが溢れており、李氏の左手の小指が変形していることや、顎に傷痕のようなものがあるなどに気づいた人も多く、李氏が拘留中に拷問を受けたのではないかと心配の声が上がっています。
王さんが『新唐人』に語ったところによると、李氏の左手の小指が変形しているのは子供の時に遭った事故のためだと言います。まだ健康検査をしていないので詳細は分からないが、李氏が拘留中に拷問を受けていたことは間違いないと述べました。
李和平弁護士の妻 王峭岭さん:「絶対に拷問を受けています。2016年の5月、夫は罪を認めなかったために、死刑囚でさえかけられない工の字型をした手錠と足枷をかけられたのです。その手錠と足枷は一本の鉄のくさりで繋がれていて、体を自由に動かせることができません。それを1カ月もかけられたのです。それから高血圧の薬も無理やり飲まされました。この薬を服用したために、視力がぼやけることもありました。」
李氏が一切罪を認めないため、当局は裁判を非公開で進め強行判決を出すに至ったと王さんは言います。
当局は李氏の裁判を極秘で進め、当局が選定した弁護士を無理やりあてがい、家族が依頼した弁護士に弁護を行わせませんでした。
李氏の突然の釈放は注目を集め、李氏と同じ日に逮捕され拘留されたままの王全璋(おう ぜんしょう)弁護士の釈放に期待が寄せられています。李氏と同じく王氏も拘留中に拷問を受けているとの消息が伝わっていました。
王全璋弁護士の妻 李文足さん:「2015年7月に逮捕された弁護士のうちで、夫の消息だけが全くありません。弁護士とも一度も面会を許されていないので、彼の健康状態を非常に心配しています。」
李氏の妻の王さんの話では、李氏は拘留中、外で運動する時も黒い布を頭に被せられ、一人でさせられたので、王全璋氏がどうなっているのか知る由もなかったが、中央専案組の一員からあることを聞いたと言います。
李和平弁護士の妻 王峭岭さん:「中央専案組のメンバーは夫に、王全璋弁護士の裁判が非公開で極秘に進められているが、譲歩はないだろうと話したそうです。」
王全璋弁護士は今年2月14日に転覆罪で起訴されました。法律により、裁判の審理期限は3カ月と決まっており、さもなくば審理の延期を通知しなければなりません。
王峭岭さんは、王全璋弁護士の妻の李文足(り ぶんそく)さんと共に、2015年7月の一斉検挙で不当に逮捕された人々が全員釈放されるまで闘うとの決意を示しました。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2017/05/11/a1324221.html(中国語)
(翻訳/白白 映像編集/李)